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「マジカルグランマ」のあらすじ・感想!柚木麻子新作は主人公が意外!

朝日新聞で連載していた柚子麻子さんの新作「マジカルグランマ」が今までにない老人像を描いているとして話題になっています。この柚木麻子さんの新作「マジカルグランマ」のあらすじや読者の感想をまとめました。

「マジカルグランマ」のあらすじ【柚木麻子の新作】

柚木麻子さんの新作「マジカルグランマ」のざっくりとしたあらすじはこうです。

女優として活躍後、結婚し女優を引退した正子。75歳を目前にしたころ再デビューを果たしブレーク!順調に思える人生だったが、夫の突然死によって仮面夫婦であったことがばれてしまう。

世間からのバッシングやネットでの炎上、さらには夫が残した借金もあったが、そんな逆境を跳ね返ししたたかに生きていく正子の姿を描いたエンタメ小説。

マジカルグランマ(=理想のおばあちゃん)像を壊しながら突き進んで生きていく正子とその仲間たちの姿が痛快な物語。

ざっくりとしたあらすじは以上です。75歳の女性というと世間一般的にはおばあちゃん。イメージとしては「物静かで穏やかで家からあまり出かけない、周りにいつも優しい。」といったイメージでしょうか。

でも、今作「マジカルグランマ」ではそういったステレオタイプのおばあちゃん像を打ち砕く正子の行動が痛快だと話題になっています。次は、正子のどんな行動が痛快なのか紹介します。

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「マジカルグランマ」で高齢女性のステレオタイプを壊した正子の行動

青山のヨックモックでお茶して、コムデギャルソンのワンピースをノリノリで買う

ヨックモックはシガールという葉巻状のクッキーが美味しくて有名ですよね。そのヨックモックの本店がある青山のカフェでお茶をしたり、コムデギャルソンのワンピースを買う75歳女性ってとっても素敵だと思いませんか?

このエピソードを見るだけで正子の趣味が良く分かりますね。ステレオタイプのおばあちゃん像だと浅草や巣鴨が出てきそうですが、青山が出てくることでぐっとオシャレさが感じられます。

自宅をホラーハウスにして自分もお化けになる

夫が急死し、仮面夫婦だったことがばれた正子は世間からバッシングを受け、仕事も失ってしまいます。残されたのは古い屋敷と夫の借金。家の土地を売りたくても家を解体するお金がありません。そこで正子は意外なことを思いつきます。

それは、仲間達の協力を得て自宅をお化け屋敷にして集客することです!お化け屋敷のシナリオを仲間が作り、正子がお化けを演じるのです。

これって本当に斬新なアイディアですよね。普通、仕事がなくなって、自分の知らなかった夫の借金が発覚してしまったらガックリきて75歳だったら寝込んでしまいそうです。でも、正子はあろうことか自分の家をお化け屋敷に変えることを思いついてしまいます。新しくできた仲間を巻き込む行動力も凄いですね!

メルカリにハマり、家のものを売りまくる

正子は75歳にしてネットを使いこなします。正子は借金返済のためにメルカリで家のものを売り払います。実際メルカリを使いこなすおばあちゃんは探したら結構いそうな気もしますが、今までこのような作品でネットを使いこなすおばあちゃんは出てきたことがあまりないですよね。それはつまり世間がステレオタイプのおばあちゃん像に縛られている証なのかもしれません。

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「マジカルグランマ」ってどんな意味?由来はあるの?

「マジカルグランマ」の言葉の参考になったのは、「マジカルニグロ」という言葉です。「マジカルニグロ」というのは白人がつくるフィクションの中で、黒人が白人にとって都合の良い存在として描かれることを指す言葉です。作品に出てくる黒人が知的で白人にとっていい人であったりと、差別する側にとって都合のよいキャラクターしか求められないという問題です。

この問題って黒人・白人に限らず日常の至るところに溢れていますよね。例えば、女性だったら優しくておしとやかなふるまいを求められたり、逆に男っぽい女性だったらお笑いキャラのようなふるまいを求められたりすることはありませんか?これもマジカル問題と言えます。

正子もマジカルグランマ、つまり周囲が想像する理想のおばあちゃん像を演じていました。ですが、仕事を失うなどの災難に見舞われることでその理想のおばあちゃん像を演じていたことに気づき、自分らしい自由な生き方を選ぶようになります。

この「マジカルグランマ」を読んで、自然と思い込んでいたステレオタイプを今一度思い返してみるのもよいかもしれません。

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「マジカルグランマ」の感想

「マジカルグランマ」を実際に読んだ人の感想をまとめました。

  • なんでもやってくれる素晴らしいおばあちゃんの話かと思ったら、そんな話ではなく、弱気だったり、強気だったり、けちけちしたり、嫉妬する一人の女性の話だった。予想もしない方向に転がっていく話が面白い!
  • とても面白かった!人生を謳歌していく正子の生きざまが痛快でとても元気をくれる。老いや将来に対する不安が吹っ飛んだ!スッキリ感でいっぱい。
  • 優しくて、面倒見がよくて、愛嬌のあるといったような他人から見て都合の良いおばあちゃんというステレオタイプから対極にいる正子の生き方が素敵。私も自分自身を縛らずに自由に行きたくなった。
  • 「マジカルグランマなんかになるもんか」と自覚してから物語が面白くなる。
  • 「誰かの犠牲や献身で生まれた幸せはある日突然終わってしまう」の一文が心にぐっときた。
  • 意地悪さと根性がとてもあって、本音を言えば家族にこんな人がいたらちょっと困る(笑)

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まとめ

柚木麻子さんの新作「マジカルグランマ」のあらすじや感想のまとめを紹介しました。こういった高齢女性がどんどん自由に生きていく話は今まであまりなかったのでとても新鮮に感じる作品です。

自分が正子と同じ立場ではなくても、周りから求められるイメージを演じてしまうというのは誰でも経験があるのではないでしょうか?そんな経験があるならきっとこの「マジカルグランマ」を読んで共感する部分が多いはずです。

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